ユーザーIDまたはメールアドレス パスワード
パスワードを忘れた場合はこちら

ホテル・旅館の価格比較・格安予約

酸ケ湯温泉旅館

〒030-0111 青森県青森市荒川字南荒川山国有林小字酸湯沢50
酸ケ湯温泉旅館
〒030-0111 青森県青森市荒川字南荒川山国有林小字酸湯沢50
TEL: 017-738-6400
通報する口コミのタイトル
違反内容
違反内容の詳細
宿らん調査員を大募集
10万円 現金ゲット!

口コミ

この口コミは宿らん調査員が投稿しました。 宿らん調査員とは?
2.4 に投稿 獲得票数:12 投稿者: たび金魚認証済
2018年3月頃にカップルで滞在 この口コミに投票する
八甲田山中で極上の湯に浸かる、ノスタルジックな湯治宿

酸ヶ湯温泉へは、青森駅から宿の無料送迎バスを利用しました。ここの温泉が好きで、今まで何度か訪れています。バスに乗ると、旅行客に混じって、ネギやごぼうなどの食材を持った自炊の湯治客もいました。

八甲田山中にたたずむ一軒宿は、客室134部屋を数える大きな木造の旅館です。玄関でスリッパに履き替え、靴は鍵付きの靴箱に入れ、チェックインをします。フロントのスタッフがバスで来た大勢のお客さんを手際よくさばくので、さほど待たされることはありませんでした。この時帰りのバスの時間を予約します。記帳が済むと待機していた仲居さんに部屋まで案内していただきながら、館内の説明を受けました。今回は湯治棟に泊まるプランで、途中浴衣の置かれたコーナーに立ち寄り、自分の身長に合ったものを1枚選びました。

予約したのは一番価格が安い湯治部の部屋で、平日2名2食付き16,800円(税サ込)+入湯税300円でした。部屋は湯治棟5号館の1階にある、6畳+広縁の和室です。

ここは湯治客専用の建物で、サービスは最低限です。もちろん一般の旅行客も利用できます。湯治部は連泊するお客さんが多く、1週間、1か月と滞在する人もいるそうです。ただ客室は狭いうえとても古く、壁も塗り替えられていますが、傷や汚れ、塗装の剥げなど経年劣化は否めません。布団を敷くのもセルフです。山奥のせいかテレビは映りが悪い局もありました。

湯治部のアメニティはハンドタオルとバスタオル、浴衣と羽織のみで、歯ブラシなどは一切ありません。エアコンはありませんが、ガスヒーターが置いてあり大変温かいです。壁の洗濯用物干しワイヤーは重宝しました。自炊する方が多い湯治部屋には中型の冷蔵庫がありますが、旅館部の客室にはありません。

防音性はないに等しく、廊下や上階、横の部屋の音が聞こえますし、こちらもなるべく周囲の迷惑にならないよう静かに過ごすことを心がけます。長屋暮らしをしているような雰囲気で、近くの部屋の方とは「ご近所付き合い」といった感覚です。実際、炊事場で挨拶を交わした地元青森のおばあさんからは、りんごをいただきました。

湯治部には自炊客のため館内数か所に炊事場があり、調理器具や食器の貸し出し、コインランドリーなどがあります。また玄関横の売店では、土産物はもちろん歯ブラシなどの生活雑貨が売られていました。旅館部を含め、大半の客室は洗面と男女別のトイレが共用です。すべてシャワートイレで、きれいに清掃されています。2年ほど前にリニューアルした湯治棟3号館の真新しい客室のみトイレと洗面がついています。

旅館部にも宿泊したことがありますが、こちらも音は気になりました。そのため旅館部は夜になると廊下に絨毯が敷かれ、足音への配慮がなされます。廊下は床が波打っていたりギシギシ音のする箇所もありますが、床板は常にピカピカに磨かれ、清掃が行き届いていました。建物は古いながらも、少しでも居心地よく過ごしてもらいたいという宿の意識を感じました。

酸ヶ湯温泉の最大の魅力が、有名なヒバ千人風呂です。残念ながら撮影禁止のため写真はありません。300平米160畳の広大な浴場は、総ヒバ造りの湯屋建築です。中は混浴で、二つの大きな浴槽に加え、掛け湯専用の「冷の湯」と打たせ湯の「湯瀧」があり、洗い場はありません。

千人風呂で最も湯船の広い「四分六分(しぶろくぶ)の湯」は、源泉から引かれた混合泉で白濁しています。お湯はやや熱めで、3分ほど浸かると汗が吹き出しました。「熱の湯」も白濁していますが、ここは湯船の底から温泉が自噴していて、数箇所、気泡が浮き上がる場所があり、湧いているのがわかります。四分六分の湯より2度ほど温度が低い分長く浸かっていられるので、身体の芯までじっくりと温まります。

女性用の脱衣場から風呂場に入ると、浴場の一部が衝立で仕切られていて、男性の湯客から見えないようになっています。ふたつの湯船はそれぞれ半分の所に、男女が互のゾーンに立ち入らないよう境界を示す立て札があります。とは言え熱の湯に入るには、女性は混浴ゾーンを2メートルほど通らねばならず、売店で売っている湯浴み着を着用することをお勧めします。いっぽう四分六分の湯は、混浴ゾーンから視界を遮る衝立が湯船の中まで続いているので、女性は入りやすいです。また、朝夕8時からの1時間は女性専用時間になります。特に冬は、湯気で浴室内の視界が悪くなり、数メートル先の人影すら判別しづらくなる時もあるので、気になる方は冬がお勧めです。

ヒバ造りの浴槽で強酸性のお湯に身を沈めると、身体が生き返ったような気分になります。ひなびた浴室内には高い天井を支える柱が1本もなく、広々としています。お客さんの少ない冬の平日は、時間によって湯客が減るので、千人風呂でただ一人になることもありました。

この他別の棟に男女別の「玉の湯」があります。白濁した湯船がひとつと、シャワーつきの洗い場があります。男湯のバスアメニティはオレンジローズのリンスインシャンプーとボディソープで、女湯はDHCでした。男湯の脱衣場には髭剃りとクシが置いてあります。女湯の脱衣場には、パナソニックのドライヤーも備わっていましたが、アメニティは綿棒のみで化粧品類はありません。立ち寄り客のために貴重品ロッカーもありました。

少し古い時間が流れているような館内を、見てまわるのも楽しみのひとつです。何十年もの間増改築を繰り返し、渡り廊下でつながった広い旅館は迷路のようでした。今は使われていませんが、湯治棟の各部屋のドアに電気のメーターが残されていたり、旅館部の入口には詰め所があったりと、古い湯治旅館のたたずまいを見られます。廊下でスタッフとすれ違うと、みなさん挨拶をされ好感がもてました。棟方志功がこの宿に滞在して多くの作品を残していて、館内には版画や書などが飾られていました。湯治部の入口には温泉療養相談室があり、常駐している看護士には、温泉の入り方や温泉療養、病気に関する相談などアドバイスをいただけます。

夕食は2階の食堂でいただきます。こちらは時間内に行き、部屋番号をスタッフに告げるとテーブル席へ案内されます。ローストビーフのサラダ、アンコウ共和え、タケノコ炒めは予めテーブルにセットされていました。その他、きのこ汁、刺身、ホヤの塩辛、ご飯やお新香などはセルフサービスです。焼きたてが運ばれた鯖燻製焼きは脂が乗っていて、とても美味しかったです。全体的には合宿所のような素朴な味わいの料理でした。連泊する人が多いので、メニューは毎日変わります。旅館部7号館の宿泊客は別室の大広間でいただく和食膳で、イ棟のみ部屋食になります。

朝食バイキングは、旅館部の方も同じ食堂で食べるため、タイミングによっては混み合います。手作り豆腐は大豆の味が強く、ハーブ入りソーセージはいつもながら美味しかったです。地元の漬物が数種類用意されていて、中でも青唐辛子味噌はとても辛いですが、ご飯のお供に最高です。料理の種類はそれほど多くはありませんが、サラダやヨーグルト、青森県産のリンゴジュースもあり、健康に配慮されたメニューでした。

チェックアウトは10時ですが、帰りの送迎バスが昼便だったため、温泉に入って過ごしました。送迎バスを使う宿泊客は、ロビー横の休憩所とイ棟にある日帰り入浴の休憩所を利用できます。休憩所では地元の方との交流もでき、8割がた理解不能な津軽弁のおじさんとの会話も面白く、あっという間に時間が過ぎました。

今回は最も安い湯治部に宿泊しました。部屋は狭くアメニティもありませんので、比較的便利に利用したい方は旅館部の部屋がいいでしょう。宿らんの調査基準で採点すると評価点は低くなりますが、高級感やモダンさとは無縁の昔ながらの湯治文化を色濃く残した館内はもちろん、千人風呂は泉質が大変素晴らしく、それだけでも一度は行く価値があります。昭和40年代にタイムスリップしたような、ノスタルジックな宿でした。

接客対応

フロントスタッフは、テキパキとした接客でした。館内のスタッフは、廊下ですれ違う時に挨拶をしてくれます。

清潔感

建物は古く老朽化も目につきますが、客室を含めた館内はとてもキレイに掃除されていました。

客室

湯治棟の部屋で6畳の和室は狭く、布団を敷くとほとんどスペースはありません。建物が古く音は気になります。3号館以外の客室はトイレと洗面が共用です。

食事

湯治棟の宿泊客は、夜はハーフバイキング、朝はバイキングです。郷土料理を交えた素朴な味で、ゴージャスさはありません。他に和食善や部屋食のプランもあります。

コスパ

湯治棟とはいえ、備品も少なく、狭い客室や古さから考えると少し高いと思います。

立地

青森駅から車で1時間ほどです。十和田八幡平国立公園内の八甲田山中に建つ一軒宿です。近くにスキー場があり、バスや車で奥入瀬渓流や十和田湖に足を伸ばせます。

温泉・スパ

有名なヒバ千人風呂は混浴です。他に男女別の玉の湯があります。お湯はみな強酸性の白濁湯で、千人風呂にある「熱の湯」は、湯船の足元から新鮮な湯が湧き出ています。

備考・アドバイス

宿の無料送迎バスは宿泊者専用で、事前予約が必要です。青森駅発は10時15分と14時。宿発は8時50分と12時30分です。その他、路線バス(有料)も利用できます。

客室でもWi-Fiが利用できます。

売店で購入する場合カード払いはできませんが、「部屋づけ」にすると清算時(チェックアウト時)に一括してカードで払うことができます。