ユーザーIDまたはメールアドレス パスワード
パスワードを忘れた場合はこちら
Facebookアカウントでログイン

俵屋旅館の口コミ・宿泊記

1位

俵屋旅館

〒604-8094 京都府京都市中京区麩屋町通姉小路上る中白山町278
1位/283件中 - 京都の旅館
俵屋旅館
〒604-8094 京都府京都市中京区麩屋町通姉小路上る中白山町278
TEL: 075-211-5566
宿らん調査員を大募集
10万円 現金ゲット!

口コミ

この口コミは宿らん調査員が投稿しました。 宿らん調査員とは?
4.7 に投稿 獲得票数:7 投稿者: のあざみ
2016年9月頃にカップルで滞在 この口コミに投票する
折々の室礼に受け継がれた日本の美とおもてなしを感じる名旅館

海外のVIPも訪れる京都の名旅館という評判や村松友視著「俵屋の不思議」に書かれたこの宿を支える京都の職人の話が興味深く、かねてより俵屋には一度は訪れてみたいと思っていました。暑さも和らいできた9月下旬に家内と訪れました。予約したのは旧館の8畳一間の和室で1泊2食付き2人で約110,000円(税込)でした。

俵屋は麩屋町通りの街並みに溶け込むように佇んでいました。こじんまりとしたこの宿の門口から細い路地のような石畳を入ると物腰の柔らかい男衆が迎えて下さいました。客人を迎える玄関はさほど広くありませんが、正面に「秋草図屏風」と竹ひご製の時代虫籠が置かれて、おもてなしの心を受け継ぐ俵屋の世界に誘われていく思いを感じました。秋の七草が飾られた坪庭の優しい光が薄暗い廊下に美しい陰えいを造り出していました。

案内された客室は旧館1階の「寿の間」で、8畳の本間に小さな書斎が付いたお部屋でした。本間には庭に面して一段下がった三和土があり、見事に磨かれた大きなガラス窓を通して見る庭と一体となった空間は8畳とは思えない広がりがありました。この部屋の前庭は、手前が背の低い椿がこんもり茂り、背景の木立が奥行き感を出していました。本間の座敷や三和土のソファーから眺める美しい庭は時間の変化とともに表情を変え、いつまでも見飽きませんでした。お迎えのお菓子は竹の器に入ったわらび餅で、上品な甘みは京の名旅館に来たことを舌でも感じさせていただきました。

本間の隣には1畳半ほどの書斎がありました。庭に面した掘り炬燵の机があり、障子越しの柔らかい光とガラス窓から見える庭の緑が美しく、ここでもやすらぎの時を楽しむことができました。布団の上げ下げの時もこの書斎で寛ぐことができ、一間の和室にもこうした居心地のよい場所が用意されていて、とてもうれしく思いました。

俵屋の寝具はとても寝心地がよかったです。上質な手摘みのダウンボールを使った掛布団はやや薄めで体に優しくなじみ、掛けていることを感じさませんでした。また、シーツやピローケースも肌触りのよい上質なもので気持ちよく休むことができました。

この部屋のお風呂は湯船も洗い場もさほど広くありませんが、明るく開放的で大人一人がゆったりと湯に浸かるに十分だと思いました。高野槙の湯船はよく手入れされていて、気持ちよく使うことができました。湯船に入ると庭の緑が見えるように工夫されており、大きなガラス窓を開けると半露天風呂となり、長湯を楽しむことができました。

洗面所はコンパクトですがコーナーを上手く使ったレイアウトでとても使い勝手が良かったです。俵屋のロゴマークの入ったタオルはふっくらとしていて肌触りのよい上質なものでした。バスアメニティは上品な香りがする俵屋オリジナルのもので、ここにもこの宿のこだわりを感じました。

夕食はお部屋でいただきました。食前酒には重陽の節句に長寿を願っていただく「菊酒」で、菊の花びらを杯に浮かべていただきました。一品ずつ出されるお料理は季節感があふれる品で、それぞれのお料理に合わせた上品な器に美しく盛り付けされて目でも楽しむことができました。焼物の「真名鰹巻繊焼」は、真名鰹の旨味と巻繊にふくめたお出汁が調和して、特に好みの一品でした。強肴の「鯵博多〆」も印象深いお料理でした。鯵と茗荷・玉葱がミルフィーユのように丁寧に重ねられ、繊細な仕上りは見た目にも美しく鯵の旨味と酢の加減が絶妙でした。俵屋のお料理は京懐石の奥深さを堪能でき、思い出深いものになりました。

夕食の後、翌朝の目覚めの飲み物と好みの焼き魚を聞いて下さり、鰰と鰈、鰰と鯵を選びました。朝食は全品を最初に並べていただくので、食事の途中に客室係りの出入りがなく落ち着いていただけました。たる源の湯豆腐桶は炭火で湯豆腐と出汁を温めるので、食事の最後まで熱々の湯豆腐をいただくことができました。鰰の一夜干しは外はかりっとして、脂ののった身はふっくらした焼き加減で、頭の先から全部美味しくいただきました。朝食の品数は多くはありませんが、どの品も丁寧につくられていて夕食に劣らずとても美味しくて満足しました。

夕食後に館内のパブリックスペースを見てまわりました。旧館の坪庭横にはラウンジと図書室、新館との渡り廊下の脇には庭座、旧館2階にはアーネストスタディがあります。どの部屋もこじんまりしていますがデザインの完成度が高く、とても落ち着く空間でした。アーネストスタディはご当主の夫、故アーネスト・サトウ氏の書斎で、午後5時から11時まで宿泊客に開放されています。書斎の棚には美術書が並び机の上のノートパソコンは泊り客も使えました。書斎の奥のカウチコーナーはとても落ち着くおこもり場になっていて、キッチンのセルフサービスのミントティーを好みのカップでいただきました。

玄関で迎えていただいた男衆さん、お部屋でお世話を下さった客室係りの方、フロントの方、どなたも折り目正しく自然な笑顔で接して下さり、老舗旅館にありがちな堅ぐるしさを感じることなく気持ちよく過ごすことができました。ただ、チェックインの時にちょっとしたハプニングがあり、若い男衆さんが間違えて2階の客室に案内されました。足が不自由な家内が階段を上り下りすることになりましたが、このことに一言もなかったのは残念でした。

この旅館に泊まって香りにとてもこだわりのあることに気がつきました。客室の目立たないところに置かれた匂い袋、俵屋の刻印の入った天然香料のオリジナル石鹸やバスアメニティの上品な香り、客室や館内のあちこちに飾られた野花のほのかな香りは、主張しすぎず優しく泊り客を包んでくれました。

俵屋は日本建築の伝統的な美しさと、現代人が求める快適性を素晴らしい感性で調和させていて、海外からのお客様にも支持されていることが良くわかりました。折々の室礼は忘れかけていた趣のある伝統行事や古人が愛した四季の美しい風情を楽しむ心を呼び起こしてくれました。他日、ぜひ訪れたい宿だと思いました。

接客対応

スタッフは折り目正しく自然な笑顔で接して下さいました。控え目ですがやさしい心配りが嬉しかったです。

清潔感

古い建物ですが客室は手入れが行き届いており、磨き上げられたガラス窓は見事でした。

客室

美しい庭と一体になっており、使い易く居心地のよい洗練された数寄屋造りのお部屋でした。

食事

見た目に美しく上品な盛り付けで目でも楽しめ、どのお料理も美味しく印象に残りました。

コスパ

高い宿ですが、他では得られない満足感がありました。

立地

京都の中心部、繁華街の近くですが静かな場所です。

備考・アドバイス

基礎化粧品の用意がありませんので持参されると良いと思います。

玄関の石畳玄関の間 奥がフロント玄関 長月の室礼玄関 時代虫籠坪庭ラウンジから坪庭と玄関を見る客室への廊下客室「寿の間」客室客室客室 床の間客室 三和土と庭客室 三和土客室客室前庭客室前庭 夜景客室 三和土客室 三和土客室 三和土の李朝箪笥の中は冷蔵庫客室の冷蔵庫 この飲み物は無料客室 李朝箪笥の上の茶器三和土に置かれた冷水ポット客室 李朝箪笥にあった硯箱客室 本間から書斎を見る客室 書斎客室 書斎の机上客室 書斎客室 書斎にあった裁縫道具客室 書斎にあったレターセット客室 書斎にあった俵屋関係の本客室 玄関 左手の暖簾は洗面室・浴室客室浴室客室 浴室客室浴室客室浴室客室浴室客室 洗面室客室 洗面台客室洗面室客室洗面室客室洗面室俵屋オリジナル石鹸客室洗面室客室トイレ客室トイレ 匂い袋客室 押入れハンガーに付けられた匂い袋客室 セキュリティボックス浴衣 羽織 帯浴衣 羽織 足袋お昼寝用のマットお昼寝用のマット客室 遮光カーテン 昼間は壁に格納されています客室 寝具ガーゼ地のパジャマ客室 行燈客室 この中にテレビがあります客室 壁から引き出したテレビ客室 網代天井と壁の空調吹出口ウエルカムスイーツ わらび餅夕食 献立夕食夕食 先附夕食 小茶碗夕食 鯛松皮造り夕食 穴子薄造り夕食 鱧真蒸萩仕立て夕食 太刀魚鳴門焼 真名鰹巻繊焼 小芋田楽夕食 茄子焼浸し 鱚葛叩き夕食 冬瓜含め煮 湯葉餡掛け 鳥摘み入れ夕食 鯵博多〆夕食夕食 葡萄甲州煮夕食 吟醸酒「俵屋」をいただきました目覚めの飲み物 ヨーグルト フレッシュオレンジジュース朝食前のお茶と梅干し朝食朝食 焼き魚朝食朝食 湯豆腐朝食朝食旧館の大階段アーネストスタディアーネストスタディアーネストスタディ 机上にはインターネットが使えるPCアーネストスタディアーネストスタディのキッチンアーネストスタディ キッチンのミントティーラウンジ 奥は図書室ラウンジ 9月のしつらい 「月図屏風」「万古焼兎香合」図書室図書室庭座庭座旧館(右)と新館(左)間の井戸のある中庭ショップ 俵屋オリジナルグッズが並んでいます客室に置かれた9月のしつらいと掛け軸のリスト

俵屋旅館周辺の旅館