ユーザーIDまたはメールアドレス パスワード
パスワードを忘れた場合はこちら

ホテル・旅館の価格比較・格安予約

城崎温泉 登録文化財の宿 三木屋(みきや)

城崎温泉 登録文化財の宿 三木屋(みきや)
〒669-6101 兵庫県豊岡市城崎町湯島487
TEL: 0796-32-2031
通報する口コミのタイトル
違反内容
違反内容の詳細
宿らん調査員を大募集
10万円 現金ゲット!

口コミ

この口コミは宿らん調査員が投稿しました。 宿らん調査員とは?
3.4 に投稿 獲得票数:10 投稿者: たび金魚認証済
2018年9月頃にカップルで滞在 この口コミに投票する
モダンな館内で但馬の味覚を堪能する、文豪志賀直哉が愛した宿

三木屋は城崎温泉の「湯の里通り」にある老舗旅館です。9月の平日に2名2食付き32,400円(税サ込)+入湯税300円で宿泊しました。

駅前から、旅館組合が運行するチェックインバスを利用して宿の目の前で降りると、築90年を超える木造3階建ての建物が佇んでいます。元禄年間創業の三木屋は300年続く老舗です。現在の建物は大正14年の北但大震災後、昭和2年に再建され、玄関のある3階建ての東館と2階建ての西館は、国の登録有形文化財に指定されています。

すぐにスタッフが出てきて、荷物を持っていただき玄関に入りました。すると、レトロな外観とは打って変わって、間接照明の灯るモダンなロビーになっていて、正面奥のガラス越しに緑豊かな庭が見えます。窓際にはロッキングチェアーが置かれ、月見台に出れば、手入れの行き届いた200坪の庭園を眺めながら、フリードリンクのコーヒーが飲めるようベンチが置いてありました。シックな造りのライブラリーには、宿ゆかりの作家たちによる本や、温泉にまつわる書籍、「本の解説本」などが置かれています。

城崎温泉は古くから文人墨客に親しまれ、今では「文学の街」として町おこしをしています。大正2年には志賀直哉が怪我の温泉療養に三木屋で3週間過ごし、その後常宿として幾度も訪れたそうです。その時の体験が名作「城の崎にて」を生み、後の「暗夜行路」では三木屋の庭が描かれました。震災からの再建後は東館の2階にある26番の部屋に投宿し、時には執筆を行っていたそうです。この部屋を指定して宿泊することも可能で、空いているときは見学もできるそうです。この日は宿泊客がいて、見られなかったのが残念です。

ロビーのソファに案内されると、荷物は先に部屋へ運ばれました。記帳をしながらお茶と地元のお菓子をいただき、部屋へ案内されました。途中、女性は色浴衣を選び、男性も3種類の浴衣の中から選びます。当初は案内がありませんでしたが、ドゥーブルメゾンの色浴衣も無料で選べました。ただしこちらは着付けがやや面倒なので、外湯に何度も行かれる方は普通の色浴衣の方がいいと勧められました。

案内されたのは別館1階の51番で、8畳+次の間3畳+広縁つきの部屋でした。広い踏込には、シンプルモダンな洗面とトイレがあります。この部屋は8月に改装されたばかりで、次の間やゆったり取られた床の間があるせいで、ゆとりがありました。また、部屋は「暗夜行路」の庭に面していないため、石灯籠の立つこの部屋専用の坪庭があって、広縁から窓外の緑を楽しむことができました。

テレビや冷蔵庫は、見えないように収納されていました。また旅館としては珍しく、広縁に書き物のできるデスクがあります。洗面とトイレも新しく、ことに洗面は床暖房になっていて、タオルウォーマーも備えていました。フェイスタオルはお風呂用の他に洗面用も2枚づつあり、就寝時用に白い浴衣も用意されていました。外湯に行くときに便利なビニール袋は、中に仕切りがあって濡れたタオルを入れるなど使いやすかったです。クローゼットの中も照明をオンオフできて便利でした。

廊下は古い建物の臭いが気になります。客室の柱や建具も旧来のものを使用していて、窓の鍵が閉めづらいところもありました。また廊下の話し声や上の客室を歩く音のほか、洗面では上階のトイレを流す音がよく聞こえました。

1階に男女別の大浴場と、空いていれば自由に利用できる家族風呂が1つあります。どのお風呂も循環、消毒されていますが、塩素臭はあまり気になりませんでした。大浴場は夜9時に男女の入れ替えがあります。「ひいらぎの湯」は新しく、5人ほど入れる湯船がひとつあって、窓からは庭木が見えます。ここは客室を改装していて、高い天井は梁がむき出しになり、襖の鴨居や窓際のカーテンフックが残っていて面白かったです。一方「つつじの湯」は形の変わった湯船がふたつあり、片方の湯船は浅く造られていました。脱衣場は両方ともモダンな造りで、気持ちよく使うことができました。利用しませんでしたが、無料の家族風呂があります。古い造りで、湯船は2、3人ほどのサイズでした。

外出先から帰ってくると、玄関の下駄やスリッパはいつもキレイに並べられていました。しかしロビーでくつろいでいると、フロント奥のスタッフルームから雑談する声が漏れ聞こえ、気になりました。

夕食の時刻に1階の食事処「平八郎」へ行くと、入口で女将さんから席を教えていただきました。テーブル席のほかに、個室が2部屋ありました。担当のスタッフは、若いながらも食材の知識が豊富な楽しい方で、料理もタイミングよく運ばれました。

先付の南瓜豆腐や八寸は味付けが上品でどれも美味しかったです。お造りも身が締まった新鮮な物が並び、ライムと塩でいただくと旨味が引き立ちました。頭から尻尾まで全部食べられるカサゴの唐揚げは、カリカリに揚げられ香ばしさと食感を楽しみました。地元ブランドの但馬牛は、生後半年で出荷され神戸牛や松坂牛などに育つ牛で、中でも脂の融点が低い但馬玄(たじまぐろ)が提供されました。部位は霜降り、赤身、ハラミの食べくらべで、脂がジワリと溶けて柔らかでした。甘鯛の湯葉包みは、銀杏、イチジク、山芋、キノコ類が入って、イチジクの甘辛い餡が意外性のあるひと品でした。唯一残念だったのは蟹の味の印象が薄く、カットのし方がよくなくて食べづらかったことです。デザートはほうじ茶豆乳プリンで、トロリとしていて、一風変わったほうじ茶の風味を楽しみました。

朝食も同じ席でいただきます。このとき部屋の布団を上げていいか確認がありました。席に着くと、焼きたての香住産エテガレイの一夜干しなど温かい料理が運ばれます。丹波にある西山酒造の甘酒ヨーグルトは滋養あふれる味わいでした。豆乳豆腐鍋はその場で作るため、熱々で柔らかです。有機醤油と山椒のドレッシングでいただくサラダなど、朝食も満足度が高かったです。

チェックアウトは11時なので、ライブラリーにある本を手にコーヒーをいただくなど、ゆったり過ごすことができました。宿を後にするときは、玄関先で女将さんと若女将に見送っていただきました。外観はロマンを感じる古い建物ですが、館内は順次モダンに改装されていて、とても居心地のいい宿です。そのうえ、館内設備や料理などから考えるとお値段以上の満足感がありました。歴史を刻んだ建物や上質な接客など、どなたにでもお勧めできる宿でした。

接客対応

スタッフはベテランの方が多く、若い方も丁寧な対応です。チェックイン・チェックアウト時は女将や若女将も接客に立ち、食事担当の仲居さんは知識豊富で楽しい方でした。

清潔感

ロビーや食事処をはじめ、今回宿泊した客室は近年改装され、清掃も行き届いていました。築90年を超えるため、一部廊下などで古い建物の臭いがしました。

客室

宿泊した客室はこの8月に改装されたばかりです。上の階の客室の音は気になりますが、ゆとりがあって設備も新しく、専用の坪庭がある居心地のいい部屋でした。

食事

食事処ではひと品ずつ作り立てが運ばれ、但馬牛など地元特産品を中心に、意外性のある味付けの料理もあって、とても美味しかったです。

コスパ

歴史のある建物や手入れされた庭、モダンなフリースペースや趣向を凝らした料理など、改装したての客室だったことも加味して、とても良心的な価格設定でした。

立地

宿は駅からは徒歩15分ほどで、温泉街の先にある、城崎でも比較的大きな宿が集まる一角にあります。土産物店や外湯も近く、観光やそぞろ歩きに便利な場所でした。

温泉・スパ

男女別の大浴場のほか、無料の家族風呂があります。露天風呂はありませんが緑の庭を眺められ、化粧品類も用意してありました。温泉は循環、消毒されています。

備考・アドバイス

Wi-Fiが利用できます。

カード払いが可能です。

チェックアウトまで使える外湯利用券は無料でいただけます。

城崎温泉駅から宿までは、旅館組合が運行するチェックインバス(無料)を利用できます。帰りは宿の送迎を利用できます。

チェックアウト後に観光をする方は、駅前にある旅館案内所に無料で荷物を届けていただけるサービスがあります。

城崎温泉 登録文化財の宿 三木屋(みきや)周辺のホテル・旅館