2018年11月頃にカップルで滞在 | この口コミに投票する |
リゾートホテルがひしめく沖縄本島の西海岸や中部ではなく、南部の南城市に佇む隠れ家のようなリゾートです。施設の周辺にビーチはあるものの、目立った観光スポットはなく、観光客がまばらなエリアです。
開業6周年を迎える知る人ぞ知るホテルで、国内外で高い評価を得ており、雑誌やガイドブック、テレビ番組などでしばしば紹介されています。それらを見て、以前から宿泊してみたいと思っていました。
今回、11月初旬の金曜日に宿泊しました。予約は宿泊サイトを通じて行い、エグゼクティブスイートの二人利用、夕朝食付き、税・サ込で108,000円でした。開業6周年を記念して、いくつかの特典が付くプランでした。
「エグゼクティブスイート」は、全18室のうち15室を占める最も一般的な客室で、料金も一番安く設定されています。ホテルのHPには、部屋の広さは68~85平米と記されており、部屋ごとに若干の差があるようです。
私たちはレンタカーを利用しており、15時半過ぎにホテルの向かいにある駐車場に到着しました。そこで係の方が鍵と車を預かって下さり、屋内の屋根付き駐車場に移動してくれました。私たちが停めた場所は、食事利用される方のパーキングのようでした。
チェックインは、建物の3階で行います。レセプションフロアーにあるソファーに座って行うスタイルです。ウェルカムドリンクをいただきながら、夕食・朝食の時間、貸切露天風呂の予約などをあわせて行いました。
私たちが宿泊したのは4階の405号室でした。建物自体が海にせり出すように造られており、全室オーシャンフロントで、私たちの部屋からは海を見下ろす感じでした。
客室はとても広く、家具がゆとりをもって配置されています。ベッドは140センチ幅ほどの大型が2台です。部屋の中央には、3人掛けのソファーに、一人掛けのソファーが2脚、大型のソファーテーブルが配置されています。
海に面した側は、ほぼ全面が窓になっており、窓一面に美しい海が広がります。海に突き出すようにテラスとバスルームがあります。バスルームは洗面スペースも含めると6畳以上の広さで洗い場付きです。バスタブは最も奥、海側に位置し、バスタブに浸りながらの景色も最高です。
洗面台はダブルシンクで、バスルームアメニティも充実していました。シャンプー、コンディショナー類は、ナチュラルスパブランド「パンピューリ」製品でした。
タオル類は、フェイスタオルとハンドタオルは各4枚ありましたが、バスタオルは2枚でした。貸切露天風呂には別途タオルが用意されているので、室内には2枚のみなのかもしれません。
室内の設備や備品類は、充実していますが、予想を超えて素晴らしいというレベルではありませんでした。
液晶テレビは40インチと、部屋の大きさからするとやや物足りないサイズでした。オーディオシステムはなく、WIfiはまずまずの速さでした。高画質のストリーミング映像を見る際には、時折フリーズすることがありました。
冷蔵庫内の飲み物は缶ビール2本を含めてすべて無料で、その他にネスプレッソマシン、ミネラルウォーターがありました。また、私たちの宿泊プラン特典として、小さなシャンパンボトルとフルーツの盛り合わせがありました。
ひとつ気になったのは、客室の照明が暗いことです。天井や高い位置から照らすタイプの照明はなく、ほとんどが「行燈タイプ」でした。夜になると室内の照明をすべて点灯させてもやや暗く感じました。もう少し照明の数を増やし、スイッチで調光出来た方がありがたいです。
私たちは16時前に部屋に入り、18時の夕食時間まで少し時間があったので、ホテル内を散策しました。驚いたのは、全18室のホテルとは思えないほど共用部分が多いことです。1階にはギャラリーがあり、廊下の左右に琉球王国にまつわる絵画が飾られていました。2階には「禅の間」と名付けられたスペースもありました。
回廊に囲まれた「中庭」には、ガジュマルの大木が3本見られました。ガジュマルを避けるように建物を建てたのかと思いましたが、ホテルの方に聞いたところ、建物が完成してから移植したという事でした。クレーンを使った大がかりな作業だったそうで、オーナーのこだわりが感じられました。
ホテルのすぐ前にはビーチがあります。訪れたのが11月だったので、泳いでいる人はいませんでしたが、客室からビーチまでのアクセスは大変良いです。
夕食は3階にあるレストランでいただきました。予約時間の18時ちょうどに伺うと、スタッフの方が待ち受けていてくれて、好きな席に座わるように促されました。
食事は、沖縄食材をふんだんに盛り込んだ「和琉会席」のコース料理で、デザートを含めると10皿以上になります。メインは和牛ヒレ肉でした。食材の数がとても豊富で、お皿の数も多いですが、最後までとても美味しくいただくことが出来ました。お任せコースで、苦手な食材は事前に伝えておき、他の品に代えていただきました。ごはんは白米と赤米から選ぶことが出来ました。
事前に時間を指定していただけあり、料理の出がとてもスムースで、品数が多い割には2時間ほどの食事時間でした。アルコール類は、宿泊プランの特典として、フルボトルワインが1本サービスされたので、そちらをいただきました。
ホテルの方に伺うと、メニューは年に4回入れ替わるのですが、連泊される方には、毎日違った食事を提供するという事でした。
翌朝の朝食も同じ3階のレストランでいただきました。ビュッフェ形式ではなく、テーブルまで提供していただくスタイルでした。
焼き物、煮物に加えて、ヨーグルト、フレッシュジュース、フルーツ、ご飯、カフェが付きます。ご飯は、白米か、沖縄郷土料理の雑炊「ぼろぼろジューシー」の選択になります。私たちはともに「ぼろぼろジューシー」をいただきました。伝統的な家庭料理で、各家庭ごとに味わいが異なるという説明がありました。見た目以上に量が多く、お腹一杯になりました。
朝食後、部屋でひと休みしていると、露天風呂の予約時間になり、係の方から電話がありました。部屋まで迎えに来てくれて、5階の露天風呂まで連れて行ってくれます。
ただ単に風呂があるのではなく、「方丈庵」と名付けられた小部屋が6つあり、独立した建物になっています。履物を脱いで上がると畳の部屋があり、その奥に露天風呂があります。畳の部屋にはバスローブ、タオル、ミネラルウォーターがあり、入浴後に休憩できるようになっています。
浴槽は家庭用の大きさ並みですが、その脇にシャワーがあり、更にデッキチェアがセットされています。湯船に浸りながら、そして湯上り後に景色を堪能できるようになっていました。
ホテルのチェックアウト時間は通常11時ですが、私たちの宿泊プランは、12時アウトの特典付きでした。天気が悪かったこともあり、南部エリアの観光をあきらめ、チェックアウトギリギリまで部屋で過ごしました。
3階のロビーで座りながらチェックアウトを済ませると、係の方が荷物を運んでくれて、屋内の駐車場まで案内してくれます。かなり強い雨が降っており、屋内から車に乗れるのはとてもありがたかったです。
チェックインからチェックアウトまで20時間以上をホテル内で過ごしましたが、あっという間に感じました。惜しむらくは悪天候です。ほぼ日照がなく、どんより曇ったり、時折激しい雨も降りました。スカッと晴れた日なら、景色は何倍も素晴らしかったことと思われます。
こちらのホテルでは、全ての宿泊客に夕朝食が付くようで、料金は一年を通じて変動がなく、108,000円という今回の支払額が標準のようです。1泊の値段と考えると決して安い金額ではありませんが、それに見合うだけの素晴らしい時間を過ごせる珠玉のリゾートだと感じました。
お子さんは不可の施設ですが、若い方にも年配の方にも、特にカップルにお奨めの施設です。
接客対応 | スタッフの皆さんとても親切で、至れり尽くせりの接客です |
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清潔感 | 一部に老朽化はあるものの、客室、共用設備の何れも清潔に保たれていました |
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客室 | 眺めが素晴らしく、広くてゆとりがあり、客室で過ごす時間が至福に感じます |
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食事 | 沖縄の食材が堪能できる質の高い料理で、丁寧なサービスも素晴らしいです |
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コスパ | 客室、貸切露天風呂の素晴らしさ、夕朝食付きという事を考えると妥当な料金だと思います |
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立地 | 窓の外はほぼ海で、沖縄ならではの素晴らしい立地です |
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温泉・スパ | 海を一望出来る貸切露天風呂で、更に和室の休憩室付きという素晴らしい施設でした |
公共交通機関を利用して行くのは難しい場所にあり、レンタカー利用がお奨めです。
貸切露天風呂は、チェックイン時に時間を決める(予約する)のが良いと思います。
部屋数が少ないので、早めの予約が必須です。