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桔梗屋

〒393-0015 長野県諏訪郡下諏訪町3526
桔梗屋
〒393-0015 長野県諏訪郡下諏訪町3526
TEL: 0266-27-8024
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口コミ

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2.5 に投稿 獲得票数:15 投稿者: たび金魚認証済
2018年4月頃にカップルで滞在 この口コミに投票する
下諏訪の歴史に触れる、元禄三年創業の由緒ある旅籠屋

諏訪大社の下社秋宮のすぐ近く、中山道と甲州街道のまさに合流地点に桔梗屋があります。江戸時代初期より交易の要衝として栄えた下諏訪宿で、1690年(元禄3年)に創業した老舗です。30年ほど前に建て替えられた宿は、宿場町の旅籠を再現した情緒ある構えでした。4月の平日に2名2食付き34,860円(税サ込)+入湯税300円で宿泊しました。

玄関先には、風雨に晒され宿名の褪せた木の看板が吊るされ、いい味わいを醸しています。格子戸を開けると、そこは踏脱ぎ石の置かれた風情ある玄関で、衝立の前には花瓶に活けた花が飾られていました。声をかけると、宿を切り盛りするご年配の二人姉妹の妹さんが現れ、にこやかに挨拶をされました。下諏訪の歴史や文化など話題豊富なお姉さんと、上品でしとやかな妹さんで、二人とも感じのいい方たちでした。

案内された部屋は2階の奥にある8畳+広縁2畳の角部屋「柊」でした。部屋でお茶を淹れていただき記帳をしました。館内の説明は簡素でしたが、お客さんにくつろいで滞在してほしいという気持ちが伝わってきました。客室は昔ながらの旅館といった設えで、柿渋色の柱と白い漆喰を組み合わせた落ち着いた内装です。細かな螺鈿細工が施された古い箪笥が床の間に置かれていました。

部屋には冷蔵庫や金庫がなく、アメニティは必要最小限のものが置いてありました。バスタオルは堅めですが、フェイスタオルは新品が用意されていました。広縁には洗面台がありますがお湯は出ませんでした。布団は綿の掛け布団で少し重く、毛布も用意されています。目につく場所にホコリなどはありませんが、障子の格子や窓枠の下板などはホコリが残っていました。また網戸のはまった窓は開かず、窓ガラスもかなり汚れていました。

歳月を重ねたせいか壁の漆喰もくすんでいて、ところどころ亀裂があります。部屋の前が車通りなので、昼間はそれほど気になりませんが、明け方にスピードを出して走る大型車両の音が気になりました。音に敏感な方は、別の部屋をお願いしたほうがいいと思います。

夕方5時頃、諏訪大社のお勤めの太鼓の音が聴こえ、門前町らしさを覚えます。廊下の床はピカピカで、スリッパが滑りそうなぐらいワックスが効いていました。共用のトイレは入口が2カ所ありますが、中の洗面で一緒になっていて、左右に男女別トイレの扉があります。トイレはとても清潔で、シャワートイレを備えていました。

お風呂は1階に1箇所あり、中から鍵を掛けて貸切で利用します。2人でちょうどいい大きさの湯船に、お湯がかけ流されていました。洗い場は3箇所、シャワーが1箇所あります。温泉が熱いため、湯船が熱くなりすぎないよう、投入口にホースを刺してお湯を捨てています。お風呂に入るとき湯船のお湯がぬるい時は、ホースを外すと温泉が湯船に注がれる仕組みです。

温泉は諏訪大社の女神伝説が残る古湯「綿の湯」です。ナトリウム・カルシウム・塩化物硫酸塩泉のさっぱりとしたお湯は、きりっと熱めで気持ちよかったです。脱衣場には自由に使えるフェイスタオルが置いてあって便利ですが、使用済みを入れるケースがなく、どこに置いていいか迷いました。

夕食の時間は自由に決めることができました。時間になると部屋の電話がチリンと一度だけ鳴って、受話器を取ると食事の支度ができたことを告げられます。食事は1階の個室でいただきました。お膳には前菜とフナの甘露煮が並べられ、その他は順次運ばれてきます。運ばれるタイミングが早いため、温かいものを優先に食べました。説明のない料理もありますが、尋ねると詳しく教えていただけます。

レンコン餅はモチモチして胡麻の風味で味わえました。馬刺しやフキ味噌、寒曝し蕎麦の御団子など、地域の伝統的な料理もありました。普段好き嫌いはほとんどありませんが、馬刺しは豆板醤風のタレが口に合わず、柔らかく煮込まれたフナの甘露煮は味が濃くて食べられませんでした。どの料理も丁寧に作られていますが、味は全体的に濃く、デザートのゼリーはとても甘かったです。お皿は古い絵が彩色されたものが多く、こんなところにも宿の歴史を感じることができました。

デザートを運んでくださったお姉さんには、下諏訪の歴史をはじめ、諏訪湖の神話や御柱祭のお話などを聞かせていただきました。1861年に光明天皇の妹和宮が14代将軍徳川家茂に降嫁した際、江戸城に向かう途中、和宮の母観行院が桔梗屋に宿泊されたそうです。また1864年に水戸藩で内戦を引き起こした天狗党の浪士たちが通過した際は、住民が山へ逃げるなど大騒動になったそうです。お姉さんのお話はたいへん興味深く、十返舎一九や竹久夢二、新田次郎など多数の文人墨客も宿泊され、歌川広重の木曽海道六十九次「下諏訪宿」は、当時の桔梗屋が描かれたといわれているそうです。

朝食は夕食とは別の個室でいただきました。料理はすべて並んでおり、酢で味付けされた長芋はさっぱりして美味しかったです。きんぴらごぼうやナスにかかっていた味噌は味が濃かったですが、全体的には家庭料理といった味付けで美味しくいただきました。

チェックアウトの支払いは、玄関正面奥にある6畳ほどの帳場で行う古風な習慣を残しています。ここには古い写真や浮世絵、江戸時代の手紙や版画など宿ゆかりの品々が置かれていて、よく見ると「下諏訪宿南角、桔梗屋善右衛門」などという文字が読み取れます。

客室は4部屋のみで、すべて2階にあるため、足腰に不安のある方はご相談されるといいでしょう。客室には冷蔵庫がないなど不便を感じる部分も多少あり、設備の充実した宿を希望する方には向きません。とはいえ、明治時代から使われている宿の看板や、帳場に置かれた昔の資料など、諏訪の歴史に触れることができました。散策に出かける際は、お姉さん手書の周辺マップもいただきました。周囲には諏訪大社の春宮と秋宮を筆頭に観光施設も多く、街歩きを楽しんだ後、昔ながらの旅館に泊まりたいという方には最適なお宿です。

接客対応

年配の姉妹が接客から食事までをこなしています。お姉さんは宿や下諏訪の歴史、諏訪湖の伝説など話題が豊富です。お二人ともとても親しみがある、感じのいい方でした。

清潔感

廊下の床はワックスが効いてピカピカです。しかし障子の格子にホコリが残り、窓ガラスの汚れは気になりました。

客室

純和風の部屋は、2人にはやや手狭に感じました。備品は最小限です。客室前の道を走る車の音は気になります。トイレは共用で、とても清潔でした。

食事

馬刺しやフナの甘露煮、ふき味噌など、丁寧に作られた郷土料理が中心です。味付けが濃い目で、好き嫌いが分かれるかもしれません。

コスパ

接客、料理、部屋などから考えると、やや高いと思います。

立地

下諏訪駅から徒歩10分ほどで、諏訪大社秋宮近くの古い町並みを再現した通りにあります。

温泉・スパ

諏訪大社の女神伝説が伝わる古湯「綿の湯」源泉が引かれたお風呂で、貸切で利用できます。やや熱めのお湯は、サッパリとして気持ちがよかったです。

備考・アドバイス

Wi-Fiは利用できません。

支払いは現金のみです。

アメニティも少ないので、必要なものは持参することをお勧めします。

チェックインは4時からとやや遅めです。周囲には散策のスポットも多いため、あらかじめ連絡をしておけば、チェックインの前に手荷物を預かっていただけるそうです。

あらかじめ皇女和宮や天狗党の乱について多少の知識を得ておくと、大変楽しめると思います。

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